眼下膿瘍の犬の歯科処置

時々目の下に傷ができてなかなか治らないワンちゃんがいます。

実は奥歯の病気が原因でおきる傷の事がよくあります。

いわゆる眼下膿瘍と言われます(外歯瘻)。

奥歯が重度歯周病にかかって起きる場合(辺縁性歯周炎)と、何らかの原因で奥歯の神経が感染して起きる場合があります。

奥歯の神経が感染する主な原因は歯が欠ける事です(破折)が、歯の形成不全などが原因の事もあります。

今回処置を行った子は歯周病が原因で外歯瘻(眼下膿瘍)となった子です。

目の下の皮膚に穴が開いています。

原因の歯です。重度の歯石、歯垢。歯肉の退縮が見られます。

他の歯でも同様に重度歯石や歯肉の退縮がある状態でした。

当院では歯科レントゲンを撮影し歯根の状態などを確認します。

原因は右上顎第四前臼歯の遠心根でした。

辺縁性歯周炎が原因で起きた外歯瘻(眼下膿瘍の事)の治療は抜歯です。

抜歯をしなければいつまでも治らずわんちゃんは痛い思いをします。

その為この子も抜歯を行いました。

この子は他にも下の奥歯や反対側の歯も同様に重度歯周病にかかっており抜歯をせざるを得ない状況でした。

ここまでの歯周病になるとどのような手段をとっても歯を残してあげることはできませんが、このような歯周病の歯があることが痛みを起こしています。

抜歯をすることで痛みから解放されてよく食べるようになる子がほとんどです。

処置をするまでも食事は食べているのですが、処置後の食べ方を見て初めてそれまで痛みを感じながら食べていることに気づかされます。

この子も帰ったら美味しそうにご飯を食べてくれることでしょう。

 

〈本症例の記録〉

辺縁性歯周炎に起因する外歯瘻

処置:抜歯(108.208.306.308.309.406~409 計9本)、SRP

麻酔時間: 2時間15分

麻酔状態:安定

周術期の疼痛管理:フェンタニル、メロキシカム、リドカイン

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