歯科用機器紹介
Dental equipment
手術用顕微鏡・拡大鏡
手術用顕微鏡(マイクロスコープ):Leica M320
主に歯科処置に使用している、手術・歯科用の顕微鏡です。
通常、拡大鏡では最大10倍ほどまでしか拡大することはできませんが、この顕微鏡では最大40倍もの倍率で対象を拡大して見ることができます。
40倍の倍率があれば、肉眼では見ることのできない部分まで観察できますので、狭い口腔内で一本の歯を拡大して丁寧に治療する際にとても有効です。
治療の際に、実際に目で見えるのと見えないのとでは治療の精度を大きく左右します。
当院では特に、歯周病治療・破折の歯内療法(割れた歯の神経をとる治療)の際に使用しています。
マイクロスコープって
どんな見え方?
この動画では、マイクロスコープと肉眼での見え方の違いや、実際にマイクロスコープを用いてわんちゃんの歯石取りを行う様子をご紹介しています。
マイクロスコープを通して見ることで、お口の隅々の歯石まで取ることができ、効率的に歯周病治療を行うことが可能です。
※ 音声が流れますのでご注意ください
拡大鏡:Heine ML4 LEDヘッドライト アンプラグド
1cmほどしかない歯や数ミリの歯周ポケットの治療では、“大きく拡大して見えること”は想像以上に治療の効果に影響を及ぼします。そんな時に有効なのが拡大鏡や顕微鏡です。これらは似ていますが、機動性の部分で優れているのが拡大鏡になります。
拡大鏡は見たい部分を素早くさまざまな角度から見ることに長けており、特に口腔内全体の歯周ポケットの状態を測定していく「プローピング」や「スケーリング」では、その機動性が存分に活かされます。
またもう一つのメリットとして、目の位置と同じところからライトを当てることができるという点が挙げられます。お口という狭くて暗い部分を観察する際に、両手が自由に使えて、なおかつ見たいところを明るくハッキリと見ることができるメリットは計り知れません。
当院では診察時にも積極的に使用しており、犬歯の内側の状態や、猫の歯肉口内炎(のどの奥が腫れて痛い病気)の観察などで活用しています。
レントゲン関連機器
歯科用レントゲン読み取り装置
歯科用のレントゲン撮影装置です。
飼い主の皆さんも、歯医者さんに行くとレントゲンを撮ってもらうことがありますよね。歯周病や口腔処置において、レントゲン撮影は非常に重要な検査になります。
この機械はデジタルでの撮影ができ、フィルム撮影に比べて圧倒的に早く画像が得られます。
また、画像を拡大して確認できる為、残根の見逃しや歯周病の進行度合い、歯髄の状態も詳しく判断することが可能です。
レントゲン発生装置
フィルムに向かってレントゲンを照射する装置です。
自在に動かせることで、動物の移動を最小限に抑えながら、狙った箇所のレントゲンを撮影することができます。
超音波スケーラー
キャビトロン
こちらは超音波スケーラーと呼ばれる機械で、スケーリング(歯石をとる)処置に使用します。機械の先端が超音波振動を起こし、歯石を叩いて落とす仕組みになっています。どこの動物病院でも、歯石除去をしてもらえるところであれば所有している機械です。
超音波スケーラーには「ピエゾ式」と「マグネット式」という分類があり、多くの動物病院ではピエゾ式を導入していますが、このキャビトロンはマグネット式を使えるのが特徴です。
ピエゾ式は一方方向にしか振動が与えられないのですが、マグネット式は楕円を描きながら振動を与えられるため、先端の当て方の制限が少なく、歯科処置を素早く終わらせることに長けています。
超音波スケーラー
ハンドピースの先の金属の部分が超音波振動することにより主に歯石を除去するのに使用します。
当院では歯科ユニットにあるスケーラーとこちらの単体のスケーラーで先端のチップを変えてそれぞれの用途に合わせて使い分けています。
歯石を取る場合でも、見えている歯石を取る場合と歯肉の裏に隠れている歯石、薄い歯石など場所や程度に合わせてチップ変えます。
また歯石を取る以外では、抜歯の際の歯根膜を切る用途や歯内両方の際に根管を洗浄する際にも使用します。
歯科ユニット・インスツルメント
動物用歯科ユニット
エアータービンやマイクロエンジン、超音波スケーラーなどのハンドピースが付いた歯科ユニットです。
コンプレッサーが内蔵されていて、圧縮空気にによりタービンを駆動します。
特にエアータービンを用いることで歯の切削が早く、歯科処置を効率よく行えます。
また、スリーウェイシリンジで保存修復等の際のエアーによる乾燥や流水による洗浄等が行えます。
各種インスツルメント
- 抜歯の際に歯を動かすエレベーター
- 歯を保持して抜くための抜歯鉗子
- SRPに使用するグレーシーキュレット
- 歯周外科処置に使用する各種鋼製器具
- 歯内療法で使用する鋼製器具
動物歯科治療について