犬・猫の歯石について
Tartar
このページを監修した獣医師
| 資格 |
獣医師免許
日本小動物歯科研究会レベル4認定
ペット栄養管理士
ISVPS 小動物歯科・口腔外科学認定医
|
歯石とは
歯石は、歯垢(プラーク)に唾液中のミネラルが沈着することで形成される構造体です。プラークの化石とも言えます。
歯石には肉眼で見えるところにある「歯肉
縁上歯石」と、目では見えない歯ぐきの裏側(歯周ポケットの中)にある「歯肉
縁下歯石」があります。これらのうち、歯周病に影響が大きいのは歯肉
縁下歯石です。
なお、無麻酔で歯石取りをする場合があるようですが、その場合に取れるのは基本的に歯肉
縁上歯石です。(当院では無麻酔の歯石除去は行いません)
よく、“歯石を取ることが歯周病治療”だと思われている場合がありますが、これは間違いです。歯石取りは、あくまで歯周病治療の一部です。
× 歯石取り=歯周病の治療
○ 歯石取り=歯周病治療の一部
歯周病治療のためには以下の過程がありますが、
歯石除去はこれらのうちの「スケーリング」と呼ばれる部分です。
《歯周病治療の過程》
- 歯周検査:プロービング、歯科レントゲン検査など
- 歯周基本治療:ブラッシング(指導)、歯肉縁上スケーリング、歯肉縁下スケーリングなど
- 歯周外科治療:フラップ手術、歯周組織再生治療など
- 維持:メンテナンス、SPT
歯石取りは大事ですが、それだけでは歯周病は治りません。一連の歯周治療をしっかりと行い、歯周病を治しましょう。
歯石取りを含む、歯科健診の適切なタイミングは?
わんちゃん・ねこちゃんにとって、歯周病は進行性の病気です。放っておくと歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、抜歯が必要になるケースも少なくありません。 また、飼い主さんでは気づきにくい“歯周ポケット”や“骨の中の異常”が、実は歯石がつき始めた段階で進んでいることもあります。
そのため、「10歳になってから」「歯石がびっしりついてから」「歯がグラグラするから」というような後回しの判断では手遅れになる可能性があります。
いつ歯科健診に行けばいいの?と悩んでいる飼い主さんは、ぜひ「今すぐ」診ていただくことをおすすめいたします。
歯科健診の適切なタイミングとその理由については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。