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犬、猫の歯の健診(歯石取り含む)はいつがいいか?

最初に結論を書くと

「今でしょ!」

 

 

 

なぜ

・10歳になったら

・歯石が歯を覆ってきたら

・歯磨きを長い間していなかったら

という基準ではなく「今」なのか

 


この写真ですが3歳の歯磨きをしているわんちゃんです。

飼い主さんはこの子をとても大事にしているのが伝わってくる方です。

もちろん口腔ケアにも熱心な方でした。

同居の別の子のお口の事が気になり当院に相談に来られました。

残念ながら、この状態は一刻も早く検査及び処置をしなければならない状態です。

 

だから「今」なのです。

 

もしこの子が当院に小さいころから来院されているなら、1歳の時には歯科処置(検査および歯石取り)を提案するでしょう。

「3歳だから大丈夫」

「まだ歯石がそれほどついてないから大丈夫」

「歯磨きをしているから大丈夫」

というわけではない事をご理解いただきたいと思います。

 

以下その理由をご説明します。

 

歯周病は進行性の病気

何もしていなければ今日より明日の方が悪くなっています。

その為早ければ早いほど歯周病を防いで対処をすることができます。

 


*歯周病のページを参考にしてください。https://taruno-ah.com/dental/periodontal-disease.html

 

いつも行っている病院の獣医さんが歯のプロとは限らない

お口の状態がダメでも「大丈夫」と言われることが良くある。

上の写真の子も獣医さんには定期的に通われており、歯も大丈夫と言われていたそうです。

☆これはその獣医さんが悪いわけではありません。別の機会に説明します。

 

飼い主さんが気づかない部分を動物の歯のプロはチェックします

熱心によく勉強している飼い主さんであれば早期に異常に気がつくこともあります。

ただ、多くの飼い主さんは「歯の汚れ」を見ます。

お口のプロは歯がきれいでも、異常を見つけます。

最初にあげた写真はお口のプロにとっては簡単な異常です。

 

骨の中でおきている異常は目では見えません

歯の半分もしくはそれ以上の部分は歯茎と骨の中にあります。

いくら歯のプロでもスーパーマンのように骨の中を透視することはできません。

皆さんも歯医者さんに行ったらまずレントゲン撮影をすると思います。

動物のお口の診断も麻酔をかけてレントゲンとプロービングをしなければ診断がつかないのです。

(診断がついていないのに治療をすることはないですよね)

 

歯周病は早期に治療した方が良い

当たり前と言えば当たり前ですよね。

獣医さんを含め歯科処置を提案することや、処置を受けるのがあまりに遅いのが現状ではないでしょうか。

当院では比較的早期から指摘をさせていただいているのですが、それでもやはり悪くなってから治療を受けられる方が多いです。

何本も歯を抜く治療をしなければならない事もよく経験します。

歯周病が進行して歯槽骨という歯を支える骨が溶けてしまうと元に戻らない、もしくは戻るとしても大がかりな治療が必要になります。

また歯ぐきの炎症がおさまったとしてもプラークが付きやすい深いポケットが残る事もあります。

一方、ごく早期の歯肉炎の状態であれば実は歯磨きだけでも治ります。

歯石を育ててから治療をすることは避けましょう。

 

全身への影響を最小限にできる

歯周病は人では様々な全身疾患との関連があると言われています。

心血管疾患やアルツハイマー、糖尿病や腎臓病などです。

わんちゃんやねこちゃんでも同様の事が起きることは容易に想像できます。

全身への影響力は「重症度×炎症を起こしている時間」に比例すると思われます。

(炎症とは組織が正常ではない状態です。体をあなたがお住いの町だとすれば、歯ぐきという場所(町のある地区)で喧嘩:歯周病原細菌と歯ぐきの戦いが起きている状態です。一回や短い時間であれば事件として処理されて元通りですが、継続してずっとその状態が続けば一部の地区の治安の悪さは町全体の状況を悪くしますよね)

ですので、早期に歯周病を治療して重症度と炎症を起こしている時間を低くできれば健康への影響は最小限にできます。

 

 

以上様々な理由を挙げて、なぜ「今」なのかを解説しました。

では、それぞれのライフステージで実際に具体的に何をチェックするのか例を挙げておきます。

 

・幼齢期

2か月の子犬であっても飼い始めたら一度歯のプロに見せることをお勧めします。

もしかしたらわずかな口蓋裂という病気がある可能性があります。また顎の長さのわずかな異常があるかもしれません。

 

また、5か月ごろになった場合もぜひプロに診てもらってください。乳歯の問題等をチェックしてくれます。

ホームドクターで乳歯抜いときますか?と言われた時も少し待ってください。

多くの場合はうまく抜いてくれて問題ないのですが、乳歯の抜歯は実は奥が深いです。

どうしても歯根が折れる事があります。その場合は基本的に歯ぐきを切開し、骨を削って折れた根っこを抜かなければなりません。

なぜなら、歯根が残るとそこに感染が残る可能性があること、またクサビのように作用し犬歯の正常な移動が妨げられるためです。

ただし、これをしようとするとあらかじめ骨を削る用意をすぐにしておくことと歯科用のレントゲンが必要になります。

うまく抜けなかった場合はかならず教えてもらってください。その後改めて残痕(残った根っこ)をとってもらうか、紹介を受けるもしくは今後異常がないかを定期的にチェックしてもらうなどをしてください。

また、幼齢期の歯の異常は非常に多くありますが、その中で含歯嚢胞という問題が厄介です。

最悪の場合には顎の骨がかなり溶けてしまい後遺症が残ることもあります。

避妊手術などの際に歯の数をチェックして、足りない場合はその歯が存在しないのかそれとも埋伏しているのかをレントゲンで確認するのが理想でしょう。

ただ、一般の動物病院で歯のレントゲンを撮るところはまだまだ少ないでしょう。

その場合は、1歳ごろの早期に歯のレントゲンを撮れる(常に撮ってくれる)施設で麻酔下でのお口の健診を受ける事をお勧めします。

 

・若年期:1~3歳ごろ

幼齢期を過ぎたわんちゃんに関しては1~3歳の頃に麻酔をかけての歯科健診およびスケーリングをうけましょう。

その子の歯周病のなりやすさや、どこが悪くなりやすいかがわかります。それを基に歯磨きを行います。


また、乳歯の遺残、埋伏歯、欠如歯、変形歯などの異常も把握できます。

 

・中齢期~高齢期

中年齢~高齢のわんちゃんの場合はすでにかなり歯周病が進んでいる場合もあります。

歯周病によって抜歯が推奨される基準があります。

犬種と歯種によっては3~4㎜の骨の変化で抜歯基準に達してしまいます。

また、進行してしまい動揺(歯がグラグラ)する状態は本人にとっては痛みがある状態です。

抜歯をして痛みはできるだけ早くとってあげてください。(本来はそうなる前に予防なのですが)

またこの時期には腫瘍が発生することがあります。

お口にできる腫瘍は悪い腫瘍が多く、また発見が遅れる傾向があります。

定期的に歯科処置を行うことで早期発見につながります。

 

 

以上のように、わんちゃんのライフステージのどの段階でもお口の問題が起きている可能性があります。

とりあえず、動物の歯のプロにまずは相談してみてください。

早ければ早いほどわんちゃんのお口と全身の健康を守ることにつながります。

 

 

*タイトルにはあえて「歯石取り」と記載しています。歯石取り=わんちゃんのお口の問題解決という認識が多いのでこのようにさせていただきました。ご了承下さい。

 

この記事を書いた人
獣医師 樽野謙太(たるのどうぶつ診療所 院長)
獣医師 樽野 謙太 /
たるのどうぶつ診療所(院長)

鳥取大学2008年卒、岡山県内の動物病院を勤務、2014年たるのどうぶつ診療所を開院。 動物歯科診療をはじめ、ワクチン予防接種や一般的な動物診療など幅広く診察を行っています。 治療を通してわんちゃん・ねこちゃんとのより良い関係を築いてほしい。 そのような想いをもってより良い獣医療の提供に努めています。
資格 獣医師免許
日本小動物歯科研究会レベル4認定
ペット栄養管理士
詳しいプロフィールはこちら
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